失ったものを数えるな、残されたものを最大限に生かせ。
By ルートヴィヒ・グッドマン

ラジオ番組「渋谷の体育会」パーソナリティー 平井理央さんインタビュー



ラジオ番組『渋谷の体育会』はどのような経緯でできた番組なのでしょうか?

渋谷のラジオの開局に向けて、ラジオ局の理事長である箭内(道彦)さんから、何か番組をやらないか、と声をかけて頂きました。そこでどんな番組をやろうかと考えた時、私はフジテレビ時代にずっとスポーツ番組を担当していたので、何かスポーツに貢献できる番組にできたらと思ったんです。スポーツといえば、2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。私はこれまで、オリンピックに関する取材は沢山させて頂きましたが、パラリンピックに関する取材をしたことは実は1度もありませんでした。つまり、それだけパラリンピックがメディアに取り上げられる機会は少ないということではと思い、パラリンピックを盛り上げる為の番組を作ろうと決めました。

なるほど、平井さんご自身で企画からされたんですね。ゲストには毎回、パラリンピアンの方に加えて、オリンピアンなどアスリートの方がいらしていますよね。これにはどのような意図があるのでしょうか?

当初はパラリンピアンと私が1対1で対談する番組にしようかとも考えました。でもそこにオリンピアンの方が加わって3人でトークすることで、より良い化学反応が生まれる気がしたんです。パラリンピアンとオリンピアンは、アスリートとして共通する点が沢山あるはずで、そのことについて話してみたいなと。

番組を始められてからちょうど1年が経ちましたが、実際に化学反応が起きていますか?

はい、全ての回で本当に良い化学反応が起きています。
実はこの番組、完全フリートークの番組になっています。というのも、テレビやラジオでは、基本的にトーク番組というものにも台本があって、どのタイミングでどういう質問をしてどういう答えが返ってくると言った事を予めまとめた上で、収録を始めるというのが通常のスタイルです。でもこの番組は、台本を一切作らず、私やゲスト同士が聞きたい事を、話の流れで聞いています。だから、話しているうちにすごく脱線していくこともあれば、競技について熱い話になっていくこともあります。台本を作らないからこそ、アスリートとパラアスリートが、互いに共感・刺激し合っているのを肌で感じていますね。毎回、収録が終わると、良い場に立ち会う事ができたな、と感じています。

これまで番組にいらした方の中で特に印象に残っているパラリンピアンはどなたですか?

沢山印象に残っている方がいるので迷いますが、視覚障害者柔道の正木健人選手は特に印象に残っているかもしれませんね。正木選手の回には、リオオリンピックで金メダルを獲られた柔道の大野将平選手にも来て頂きました。2人とも天理大学のご出身で、正木選手が先輩、大野選手が後輩のはずなんですが、収録中ずっと、大野選手が正木選手のことをいじり続けていて(笑)正木選手がみんなから愛されるキャラクターだというのがすごく伝わってきました。

「渋谷の体育会」パーソナリティーのやりがいは何ですか?

私自身、この番組を始めたことをきっかけに、リオパラリンピックに1泊5日という弾丸スケジュールで行ってきました(笑)やっぱり、こうやってパラリンピアンの方とお話していると、みんなが目指すことになる大会を、「渋谷の体育会」のマネージャーとして見ておきたいと思って。実際に行ってみたら、新しい発見が沢山ありました。一番感じたことは、単純にスポーツとしてとても面白いということ。どうしてもパラリンピックって、「障害を抱えても、それを乗り越えて頑張る人たちの生き様」ということばかりが取り上げられがちなのかなという気がします。確かにそれも重要な要素の1つですが、それだけじゃないな、と改めて気付かされましたね。リオパラリンピックではすごい数の世界新記録が生まれて、競技レベルも飛躍的に向上しています。スポーツ自体の魅力も強く感じました。スポーツ観戦は、ルールや選手について詳しくなればなるほど面白くなっていくものなので、この番組のパーソナリティーを続けることで、パラスポーツについてもっともっと詳しくなって、2020年の東京パラリンピックを、私は誰よりも楽しんでやるぞ、と思っています(笑)
では、その東京パラリンピック開催に向けて、東京が解決すべき課題にはどのようなものが挙げられると考えられますか?

この番組にいらしたパラリンピアンの方から聞いて、なるほどと思ったのは、「東京はハード面での整備は整っているけれど、ソフト面でのバリアフリーがまだできていない」ということです。例えば、2012年に開催されたロンドンパラリンピックでは、開催地付近にエレベーターが無い地下鉄の駅が多かったそうですが、イギリスには困っている障がい者の方がいたらすぐに助けるという文化がしっかりと根付いていたこともあり、最終的に史上最高のパラリンピックだったと言われました。一方で、東京はほぼ全ての駅にエレベーターが設置されているし、点字ブロックも整備されています。それでも、困っている障がい者の方に、すぐに声をかけられる人は少ないです。でも日本は、規則やルールがあれば、それを守ることができる国民性なのかなと思うので、困っている障がい者の方にどのような対応をすれば良いのかを学校や企業で教わる機会が増えると良いですよね。
私はリオパラリンピックを見た時にありきたりな言い方ですが、とても感動しました。あの大会が東京で開かれたら、みんな夢中になるはずです。だから成功するとは思いますが、そのたった一回の花火として終わるのではなく、東京パラリンピックが、障がい者の方に対する理解が進む機会となり、パラスポーツが文化として根付くことへとつながる大会になってほしい、と考えています。

最後に、番組としての今後の目標を教えてください。

番組を聞いてくださる方々に、東京パラリンピックを存分に楽しんで頂くことですね。
中でも、パラ卓球、パラバドミントン、ウィルチェアーラグビーの3競技は、渋谷区で開催されます。渋谷のラジオの番組としては、その3種目を、どの国の人よりも、そしてどの区の人よりも、渋谷区の方々に知って、楽しんで頂けるよう、魅力を発信していきたいなと思っています!

どうもありがとうございました。(箭内ラボ・奥山大史)
————————————————————————————————————————————————————————————————————————————————
平井 理央(ひらい りお)
1982年11月15日、東京生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、2005年フジテレビ入社。「すぽると!」のキャスターを務め、オリンピックなど国際大会の現地中継等、スポーツ報道に携わる。2013年より、フリーで活動中。

平井理央 公式ホームページ
平井理央 Twitter
ラジオ番組『渋谷の体育会』 
毎週土曜日19:05〜20:00 渋谷のラジオで放送中!
2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据え渋谷からスポーツの魅力を発信する1時間。平井理央マネージャーが毎週2人の先輩アスリートを迎え、競技への熱い思いから他では話さない熱い思いから他では話せないプライベートのお悩みまで、アスリートの魅力をたっぷりとお届けします!

渋谷のラジオ 公式ホームページ
渋谷の体育会 Twitter















随時、パラスポーツにまつわるゲストの方のインタビューを更新していく予定です。